サマー・アポカリプスを読んだ。

探偵矢吹駆シリーズ第二段。
起こる事件を現象学的直感で捉える、という視点が面白くて、これで三冊目なのだが、
どうもミステリーの部分が退屈になってきた。
これは作品のせいというより、自分の趣向のせいだと思う。

ただ、思想の戦いをミステリーに折り混ぜて展開するのは面白いと思った。

普通なら思考実験として終わる話を、ミステリーという枠組みを借りて
現実問題として突きつけるクライマックスシーンはやはり小説ならでは。

で、結局、これは笠井潔のシモーヌ・ヴェイユ批判ということでいいのだろうか。
批判というか、批評、解釈、紹介……

ナチ党によるドイツ国家権力獲得にも匹敵すべき人類的な悪夢の始まりだったとしても、それがいったい何だというのだろう。

オススメ度★★★

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