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シェイクスピア - リア王

2007/02/23

リア王を読んだ。

いわずもがな、世界中に知られた古典。
四大悲劇(「リア王」「マクベス」「ハムレット」「オセロー」)の一つ。
舞台を想像しながら読むと迫力を感じるんですよね。

シェイクスピアは、高校の時「間違いの喜劇」を舞台で、
マクベスをテレビで見ましたが、
やはり舞台を見るほうが面白いんかな、と思います。

活字にするとちょっと大げさすぎたり、
独白がわざとらしくなってしまいますね(笑)
でもセリフのところどころで名言があるのは楽しい。

リアと道化のやりとりが楽しいけど、
道化は結局どうなったのかな・・

オススメ度★★★

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カテゴリ:, 小説, 戯曲

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ニーベルンゲンの歌

2007/01/20

ニーベルンゲンの歌
ニーベルンゲンの歌
を読んだ。

作者不明。
英雄ジーフリト(ジークフリート)をめぐる民族的悲劇をうたったドイツの長篇叙事詩。

ジークフリートの死とそれをめぐる復讐劇。
あらすじなど
登場人物とかいろいろ

話は、「因」が語られると、すぐ「果」も書かれる、というネタバレ展開ですが、
それでも、本当にそうなるのかな、といった感じで読めます。

名作らしく、物語自体は特にひねったものではないのに、力強いダイナミクスがあり、
特にクライマックスの戦闘シーンは圧巻。
リュエデゲールの名誉を賭けた戦いは涙を誘います。

とまあ、内容はこんな感じで面白いのですが、
もう少し考えてみます。

「名誉を賭けた」と言えば、
潔くて、かっこいいので、常に憧れと賞賛の的になりそうですが、
この物語では、そのために多くの人にとって悲劇となります。

王妃クリエムヒルトにしても、夫ジーフリトのためとは言え、
一族はじめ、ついには自分の身をも滅ぼすことになるのです。

「名誉や貞節もヒューマニズムの基盤から離れると、こうした悲劇となる」
と解説にはありますが、この場合のヒューマニズムというのは何なのでしょう。

それは社会生活を送る上でのバランス感覚みたいなものかなと思います。
でも、これは恐らくほとんどの人が持っているものなんですよね。

だから、普通悲劇的なことにはならない。

でも、こういうバランス感覚を保つのって、結構疲れるし、
優柔不断に陥ったりしてかっこ悪い気がするものです。
だから、名誉・貞節といった一つの基準でもってスパッと生きている人が
かっこよく、かつ楽そうに見える。

そういう心理が巧みに操られると悲劇的なことになるわけです。

名誉、誇り、そういったものはバランス感覚を保ったうえで抱えるものであるべきで、
なんかモヤモヤしてるの取っ払って、今日から名誉に生きる、
とかそういうのはまずいということです。

まあ、大抵は、名誉一筋なんてできないので、いいんですけどね。
たまにできる人がいても、一人なら大したことはないですし。
例え一瞬でも、大勢の人が名誉一筋になれちゃうと怖いんだと思います。

オススメ度★★★★

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アンドレ・ジッド - 田園交響楽

2006/11/17

田園交響楽
田園交響楽
を読んだ。

盲目のまま、教育を受けることもなく育った娘が、
ある牧師によって知性に目覚め、この世の素晴らしさを謳歌するも、
視力を得て知った罪の意識によって、死の道へと至る悲劇。

あなたが授けてくださる幸福は、何から何まであたしの無知の上に築かれているような気がしますの

妻と子がありながら、日に日に知的に成長するジェルトリュードに恋し、
ジェルトリュードを導くという口実で、
互いに惹かれていた息子ジャックとジェルトリュードを遠ざけ、
さらに愛情を深める牧師。

神への道が見えなくなっていた牧師が開かせた
ジェルトリュードの目は、罪を見ることになります。

もし牧師の両目が開かれていたならば、
ジャックとの結婚を認めたでしょうし、
片目でも開いていれば、目の手術は受けさせなかったかもしれない。

そして、手術の後、罪の深さを知ったジェルトリュードは死を選び、
ジャックは牧師の元を去ります。

私は、自分の心が砂漠よりも乾からびているのを感じていた。

ルカによる福音書6章39
「盲人もし盲人を導かば、ふたりとも穴に落ちん」を具現化した作品。

オススメ度★★★

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デュマ・フィス - 椿姫

2006/11/03

椿姫
椿姫
を読んだ。

三銃士やモンテクリスト伯などでお馴染みディマの息子による小説です。

一世を風靡する社交界の娼婦マルグリットと、彼女を愛する青年アルマンの物語。

お金持ちの貴族を相手に、放埓な生活をしていたマルグリットが、
アルマンの愛によって、初めて恋をするようになります。
しかし、娼婦という立場からマルグリットは代償以上の苦しみを味わい、
アルマンも最後まで彼女は娼婦だった、という意識を捨て去ることができませんでした。

世間から見れば蔑まれているマルグリットが、最も強い人間として描かれています。
最初は徒に日々を浪費していたマルグリットが、
アルマンによって心に変化が現れ、最後もまたアルマンによって
高潔の人となっていく様子がすばらしい。

結局、アルマンはマルグリットを愛してはいたものの、最後まで赦しを請い、
マルグリットは最後まで赦し続けました。

序盤に描かれる、やや大げさなアルマンの様子と、
マルグリットの遺した手紙が、最後の最後に生きてきます。

この作品が24歳の時の作品だとは・・・

どんなに美しい決心だって、ばかばかしい鎖だけど、鉄のように丈夫な鎖でしっかりこの世につなぎとめられていて、容易なことじゃ、その鎖をたちきることはできないのよ。
- たびたび、アルマンに忠告するプリュダンス。

オススメ度★★★★

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アンドレ・ジッド - 狭き門

2006/09/29

狭き門
狭き門
を読んだ。

互いに自らの魂を善くしながらも、
恋を成就させようとするジェロームと、
さらなる高みを選択したアリサの物語。

題名はルカによる福音書第13章24から

力を尽くして狭き門より入れ。
滅びにいたる門は大きく、その路は広く、之より入る者おおし。
生命にいたる門は狭く、その路は細く、之を見いだす者少なし。

より。

アリサは、徳を重ねることで「報い」を望むことをよしとしませんでした。
神へ少しでも近づくことを望みながら、それでも神の下にたどり着いてはいけない・・。

努力の過程に、その結果を越える喜びを見出すことの幸福と恐怖、絶望。
報われることは決して幸福なことではない・・
幸福になるために生きるのではない。

妹ジュリエットの結婚でそれが確定的になったのかもしれません。
ジェロームと結婚して、その後は?果たして、魂はより善くなるのか。

近寄りがたい美しさ(美しいと表現するのであれば)が綴られます。

そして、本書で最も切なく美しいシーンだと思うところ。

「では、魂は、幸福以上に何を望むというんだろう?」と、わたしは性急に叫んだ。彼女は小声でつぶやいた。
「聖(きよ)らかさ……」

言われてみたいけど、絶対に聞きたくないセリフですね。

# ただ、ジェロームがもう少し不徳であったならあるいは、という所も何度かあるんですよね。
# そうなったら物語として成立しないんですけど。
# ノベルゲームには最適なんだよなぁ(笑)。

オススメ度★★★

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