デュマ・フィス - 椿姫

椿姫を読んだ。
三銃士やモンテクリスト伯などでお馴染みディマの息子による小説です。
一世を風靡する社交界の娼婦マルグリットと、彼女を愛する青年アルマンの物語。
お金持ちの貴族を相手に、放埓な生活をしていたマルグリットが、
アルマンの愛によって、初めて恋をするようになります。
しかし、娼婦という立場からマルグリットは代償以上の苦しみを味わい、
アルマンも最後まで彼女は娼婦だった、という意識を捨て去ることができませんでした。
世間から見れば蔑まれているマルグリットが、最も強い人間として描かれています。
最初は徒に日々を浪費していたマルグリットが、
アルマンによって心に変化が現れ、最後もまたアルマンによって
高潔の人となっていく様子がすばらしい。
結局、アルマンはマルグリットを愛してはいたものの、最後まで赦しを請い、
マルグリットは最後まで赦し続けました。
序盤に描かれる、やや大げさなアルマンの様子と、
マルグリットの遺した手紙が、最後の最後に生きてきます。
この作品が24歳の時の作品だとは・・・
どんなに美しい決心だって、ばかばかしい鎖だけど、鉄のように丈夫な鎖でしっかりこの世につなぎとめられていて、容易なことじゃ、その鎖をたちきることはできないのよ。
- たびたび、アルマンに忠告するプリュダンス。
オススメ度★★★★
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