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アンドレ・ジッド - 田園交響楽

2006/11/17

田園交響楽
田園交響楽
を読んだ。

盲目のまま、教育を受けることもなく育った娘が、
ある牧師によって知性に目覚め、この世の素晴らしさを謳歌するも、
視力を得て知った罪の意識によって、死の道へと至る悲劇。

あなたが授けてくださる幸福は、何から何まであたしの無知の上に築かれているような気がしますの

妻と子がありながら、日に日に知的に成長するジェルトリュードに恋し、
ジェルトリュードを導くという口実で、
互いに惹かれていた息子ジャックとジェルトリュードを遠ざけ、
さらに愛情を深める牧師。

神への道が見えなくなっていた牧師が開かせた
ジェルトリュードの目は、罪を見ることになります。

もし牧師の両目が開かれていたならば、
ジャックとの結婚を認めたでしょうし、
片目でも開いていれば、目の手術は受けさせなかったかもしれない。

そして、手術の後、罪の深さを知ったジェルトリュードは死を選び、
ジャックは牧師の元を去ります。

私は、自分の心が砂漠よりも乾からびているのを感じていた。

ルカによる福音書6章39
「盲人もし盲人を導かば、ふたりとも穴に落ちん」を具現化した作品。

オススメ度★★★

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アンドレ・ジッド - 狭き門

2006/09/29

狭き門
狭き門
を読んだ。

互いに自らの魂を善くしながらも、
恋を成就させようとするジェロームと、
さらなる高みを選択したアリサの物語。

題名はルカによる福音書第13章24から

力を尽くして狭き門より入れ。
滅びにいたる門は大きく、その路は広く、之より入る者おおし。
生命にいたる門は狭く、その路は細く、之を見いだす者少なし。

より。

アリサは、徳を重ねることで「報い」を望むことをよしとしませんでした。
神へ少しでも近づくことを望みながら、それでも神の下にたどり着いてはいけない・・。

努力の過程に、その結果を越える喜びを見出すことの幸福と恐怖、絶望。
報われることは決して幸福なことではない・・
幸福になるために生きるのではない。

妹ジュリエットの結婚でそれが確定的になったのかもしれません。
ジェロームと結婚して、その後は?果たして、魂はより善くなるのか。

近寄りがたい美しさ(美しいと表現するのであれば)が綴られます。

そして、本書で最も切なく美しいシーンだと思うところ。

「では、魂は、幸福以上に何を望むというんだろう?」と、わたしは性急に叫んだ。彼女は小声でつぶやいた。
「聖(きよ)らかさ……」

言われてみたいけど、絶対に聞きたくないセリフですね。

# ただ、ジェロームがもう少し不徳であったならあるいは、という所も何度かあるんですよね。
# そうなったら物語として成立しないんですけど。
# ノベルゲームには最適なんだよなぁ(笑)。

オススメ度★★★

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