しろログ

ICO

2006/01/09

ICO
ICO
(PS2)をクリアした。

去年はあまりゲームもしなかったのですが、単にエンターテインメント・暇つぶしというだけでなく、発想の手助けになることもあるのではないかと考え、今年はもうちょっと積極的にゲームに触れようかなと思います。

というわけで、今年のクリア第一弾ICOです。
2001年発売ですので、もう5年目になるんですね。
今はBestで出ていますので安いです。1800円。
(ちなみにAmazonで初版(?)の未開封が75,000円で出てました・・)

買った理由は「手をつなぐ」という珍しいアクションがあったから、というだけなんですが、出会えて良かったと思える作品です。

水やフォグの表現など、映像技術的には既に完成の域に達していますし、キャラクターの細かい動作も面白い。
(意外にもモーションキャップチャーではなく、ハンドメイドだそうです)
操作パターンもシンプルで直感的です。
ロード時間も短くストレスになりません。
特定言語に依存しないなど、世界観もよく統一されています。

BGMが無く、鳥のさえずりや水の音などしか聞こえないのもいいですね。
謎解きモノでBGMあると耳に残って仕方が無いので・・

プレイ時間は10時間ほど。終わってみれば、ちょっと短い気もしますが、コンパクトにまとまってていいのかな。
足りないくらいがちょうどいい、というか。

って、ベタ褒めですが。

公式サイトのインタビューによると、海外で49万本、日本で16万本売れたようです。
(日本の皆さん、もったいないですよ(笑))

そこで面白かったのは、日本と海外で評価の観点が違うということです。

日本では、儚さや切なさといった雰囲気に評価が高いのに対し、
海外ではそれプラス、ゲームの革新性が評価されたと言っています。

ここで「それ(雰囲気)プラス」と言っていますが、日本と海外では恐らく違う性質のものです。
つまり海外でいう雰囲気とはatmosphere(空気感)であって、光の効果が美しい、とか鳥のさえずりが効果的といった、あくまでもゲームのオーディオ・ビジュアル効果としての雰囲気である、と。

しかし、日本で評価された雰囲気というのは日本人が昔から持っている「もののあはれ」的な部分があるハズだと思っています。
かつて栄えていたであろう城の廃墟と、今も変わらず広がる広大な海や森、太陽といった自然との対比の中に感じるものがそれです。

少なくとも自分はこの作品で「もののあはれ」を感じました。
そこが最も好きだったりするのですが、英語ではこれに対応する言葉はなく、理解されにくいようです。

従って、海外ではやはり、ゲームの革新性が主に評価された点になると思うのですが、
それは例えば、ゲーム特有の数値パラメータや、派手な攻撃エフェクトを用いないことで、生身の人間を感じてもらう(=プレイヤーとイコを同期させる)手法などでしょう。

普通の人間よりは多少強いと言っても、やはり高いところから落ちれば死んでしまうわけで、高い壁を伝ったり、垂れ紐にぶら下がったり、手すりの無い橋の上を移動したりする時は、普通のゲーム以上にスリルがあったと思います。

このような不要な演出を極力排除し、対象を浮き彫りにする、といった引き算の手法は参考にしたい所です。

何はともあれ、いいゲームスタートが切れました。

◆リンク
ICO 公式サイト(音注意)ペーパークラフトとかあります(笑)
海外サイトではmp3もあるようです。
宮部みゆきさんによる小説もあります。

関連記事:
ワンダと巨像

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カテゴリ:ゲーム

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矢沢久雄 - プログラムはなぜ動くのか - 知っておきたいプログラミングの基礎知識

2006/01/01

プログラムはなぜ動くのか
プログラムはなぜ動くのか - 知っておきたいプログラミングの基礎知識
を読んだ。

タイトル通り、基礎的なことがいろいろ書いてある本です。
基礎ですので、特に実践的な内容ではありませんが、
「結局のところCPUとメモリがどのように使われているのか」が分かります。
メモリの有限さと共に、ポインタやスレッドなどがほんの少ーしずつかじれます。

アセンブリ世代な方は、特に読む必要なし。
知らない人は読んでおいたらいいかも、な本。

オススメ度★★

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カテゴリ:, 技術

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中尾佐助 - 分類の発想―思考のルールをつくる

2005/12/24

分類の発想
分類の発想 思考のルールをつくる
を読んだ。

オブジェクト指向開発で、どのクラスにどういうメソッドを持たせるか、ということで、うまく分類する方法は無いものかとヒントを求めて安直に「分類学」というキーワードに飛びついたわけですが。

分類学の起源は本草学にあるようで、本書も植物・生物等の分類について述べられています。

前書きでも述べられている通り、結構脱線もあって、しばしば「分類」とはかけ離れてたりします。

ただ、分類と比較という点について、分類を軽く見ないほうが良いということは実感できます。

その分かりやすさと手軽さから、多くの分野で「類型分類」というイメージ先行の分類が多用されているようですが、これも分類の基準(クライテリオン)をはっきりさせないと、非常にあいまいな分類になってしまうようです。

と、もっともらしく書いてみましたが、実は本編はそれほど頭に入っておらず、それ以外の話が意外と頭に入っています。

先日のエントリーで書いた「キーワードについて」もそうですが、
それ以外には「進化」という言葉について。

君の祖先は猿かもしれないが、私の祖先は神が創りたもうた

進化論反対論者によるセリフとのことですが、「これは明らかに明確な人間中心の価値観が背後に確立していることを示している」と述べられています。

結局生物界で最も上に立つ者は人間である、という価値観が根底にあるからこそ、進化論が受け入れられている今でも、ヒトは猿から「進化した」と言う。

人間は尾が無く、尾骶(てい)骨が痕跡的に残るだけだが、それは尾が退化したものとされ、同時に不要な尾を廃棄するという進化を遂げたとされている

進化であろうが退化であろうが、それは「変化」であることに変わりは無く、実際「進化」という言葉は「変化」に置き換えても、意味が通じると述べられています。

それを進化と言い換えて違和感が無いのは「人間様が一番上」という価値観を既定のものとして了解しているからである、と。

“進化”は科学用語でなく、心情用語だということになる

進化”論”が、進化”学”になれないというのも、この辺が一枚かんでるのかな、とか思ってしまいました。

余談ですが、今朝の朝日新聞の別紙Beに、とあるイギリス人記者によると日本人はラベリング好きだ、という記事が載っていました。

ラベリングとは、フリーター、ニートなどのラベルをつけて分類することです。

実際、「ニート」という言葉はイギリス生まれですが、本国では定着せず、日本で何もしない若者のラベルとして定着しているようです。

イギリスはもともと階級社会なので、すでにラベリングされているから定着しないのでは、ということですが、既に分けられたものは改めて分ける必要は無いということなのか、どうなのか・・

考え始めると長くなりそうなので、またの機会に…。

オススメ度★★

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カテゴリ:, 学問・研究

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分類とキーワード

2005/12/19

たまたまなぜネットではディレクトリが敗れ、サーチとタグが勝利するのかと、今読んでいる本の内容が重なっている所があったので、メモ。

かつて、ディレクトリのYahoo、ロボットのgoo、という時期もあったが、今やYahooのディレクトリは下のほうへと追いやられ、検索もGoogleちっくなものに変わっている。

確かに、ネット世界がある程度見渡せた時期は、ディレクトリサービスは使いやすかった。
gooのようなロボット型のインデックスアルゴリズムが、それほど優れていなかったころ、
サイトの質を重視したい場合は、Yahooのディレクトリから探していた。

しかし、爆発的な勢いでコンテンツが増加している今日、人力による一元的な分類には限界が来たことは、YahooがGoogleタイプの検索システムを前面に出したリニューアルを見ても明らかなようだ。

そして、今ネットに台頭し始めたのは、「キーワード」や「タグ」である。

タグはそれほど浸透していないかもしれないが、キーワードは検索には必須の要素となっている。

ところで、今読んでいる本は、90年に出版された本なのであるが、この15年前の本の著者は既に、情報を引き出す要素として「キーワード」の採用を提案している。

(ちなみに1990年といえば、25MHzのCPUに8Mのメモリ、100MBのHDDのパソコンが200万円で売っていた時代。
ゲームで言うと、スーパーファミコンが次世代マシンとして登場したころである。)

そのキーワードの設定は作者や第三者が行い、そのキーワードはコンピューターに入力し、検索できるようにすれば良いとある。
(そういう意味で、これは今で言う「タグ」にあたるものだろう)

ネットでは、キーワードの抽出・管理を、例えばGoogleが行い、タグも写真共有サービスflickrはじめ、一部で付けられつつあるようだ。

そんなこの本が何の本かと言うと、「分類の発想」という分類学の本だったから、ちょっと面白いと思った。

著者曰く、分類手法等の発達に関して、歴史があり、特に優れているのが生物関係の学問で、人文学・社会科学などにおける分類はまだ初期段階ということである。

ネットでは、分類が極まってキーワードやタグが発生したわけではなく、分類しきれずにキーワードの必要性が出てきたわけであるが、もしネットにおいて、この「分類」が未発達なのだとしたら、確かに一時的には「ディレクトリが敗れ」たのだとしても、まだ復活の余地があるような気もする。

ただし分類に限界があるのは事実なので、ディレクトリが今までと同じディレクトリとして復活するかは難しいように思える。

個人的にはGoogleのような精度の高いキーワードサーチでも、しばしば結果に不満があったりするので、少なくとも現在のようなサーチ形式が長く続く保障は無いと思っているし、キーワードとディレクトリが融合したようなサービスも十分期待できると思っている。

朝日選書409 中尾佐助著 分類の発想 思考のルールをつくる

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カテゴリ:つれづれ

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立川敬行 - XML徹底入門―マルチメディア応用からセマンティックWebまで

2005/12/10

XML徹底入門―マルチメディア応用からセマンティックWebまでを読んだ。

今後Webサービスを中心にますます利用されていくであろうXMLの全体を、ちょっと詳しく知りたい人向け・・

Amazonレビューでもあるように、入門とは言いつつ、RSSなどでXMLをちょっとかじった人が次のステップに行くための基礎固め的な本。

教科書的にXMLの基礎と、概要・用途などが網羅されています。

面白い本ではありませんが、堅い内容が好きな方にはいいかも。

オススメ度★★

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カテゴリ:, 技術

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クレイトン・クリステンセン - イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき

2005/12/03

イノベーションのジレンマ
イノベーションのジレンマ
を読み終えました。

すごい・・・

この人そのものが、すごい(笑) - 気になる方は本書解説参照

こんな人が書くものが、しょぼいワケがない!
今まで混沌としていた所に秩序が生まれたというか、
一筋の指針、見方を与えてくれた感じです。

この本を読めば、新技術、いや技術に限らず、
あらゆる物の出現にエキサイトできるようになるかも!

就職活動中の皆さんにも超オススメ(ちょっと遅いか!)。
企業を「ネームバリュー」「なんとなく」のモノサシで見ていた方には、
超強力理論仕様のモノサシをゲットできること間違いなしです。

世の中が面白くなる一冊。

オススメ度★★★★★

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