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日々巡り会ったものの感想・レビュー

Month: 8月 2007 (page 1 of 2)

坂口安吾 – 不連続殺人事件

不連続殺人事件を読んだ。

坂口安吾はミステリーも書くのか、と驚いたが、
氏は相当なミステリー好きだったらしい。

独特の文体そのままに物語が展開されてゆく。

ある資産家のところへ集められた、一癖も二癖もある文士達の中で
次々と謎の殺人が行われてゆく、というもの。

木を隠すなら森の中へ…

一見異常な行動も、周囲が奇異だと自然になってしまうという所がポイント。
小手先のトリックは存在しない。
ガチガチのアリバイ探しも無い。
ただ、心理を拠り所にした犯人の大胆さ、
物語の潔さ、スケールの大きさが感じられる。

もし神様にやさしくだかれて悪事をささやかれたら、いったい人はどうなると思う。

オススメ度★★★

ゴーリキー – どん底

どん底を読んだ。

題名に偽り無く、社会的底辺にいる人々の模様を描いた作品。
ゴーリキー自身が相当な経験をしているらしい。

社会的弱者、浮浪者と、ひとくくりにはできない、
ひとりひとりの「人間」が描かれている。

本作中では結局、救いは無いわけだが、
救いとは何であるかを考えさせられる。

その中で、真実を求めるべきか否か、という話題は興味深い。

なぜまた……そんなにほんとうや真実をほしがるんだね?
……よく考えてごらん!その真実とかいうしろものは、ひょっとするとお前さんの破滅のもとかも知れないじゃないか……

一切の希望が失われてもなお真実を求める者は言う。

人に頼りもしなけりゃ、人を食いものにもしねえ人間にゃ、嘘がいったいなんの足しになる?
嘘ァ-奴隷と主人の宗教だ。……真実こそ-自由な人間の神なんだ!

嘘は他者との関係の上に成り立つ。
嘘は、真に独りでいる人間には全く無意味なのだ。

まさに独りで生きるということを知った人間が達する真理だろう。

孤独な人間は、他者との関係から切り離されているという意味で自由な人間だ。

不自由とは制限であり、制限は取り決めである。
単なる他者との取り決め、あるいは思い込み。
嘘と言ってもいいのかもしれない。
無いものをあるものとする。

一切の制限は、自分がそれを制限と信じることから始まる。

朝起きて学校に行かねばならない…そんなことは無い。
つまり「行かねばならない」というのは嘘なのだが、
自分が「行かねばならない」を信じる以上、「行かねばならない」ことになる。

制限を信じることで不自由となるが、
そこには他者とのつながりがある。

人が制限を信じるのは、制限によってつながる他者を求めるからだろうか。

人間が自由の刑に処せられているというほど自由なのであれば、
人間は本質的に孤独であるのだろうか。

真実が自由な人間の神であるならば、
真実は孤独の中で見出されるものなのだろうか。

オススメ度★★★

関連記事:
サルトル – 実存主義とは何か
トルストイ – 光あるうち光の中を歩め

トランスフォーマー

映画トランスフォーマーを見てきた。

ロスプラの余韻が残ってたりする中、
単純にすごいロボアクションだけを期待して見に行ったのだが、それはまあ満足。

車、ロボ、戦闘機、…テーマ的には熱い。
ちなみに僕は車が特別好きなわけでも詳しいわけでもなく、
ロボや戦闘機もほとんど知らないけど、
駆動音とかエンジン音とかには何故か高揚感を感じずにはいられない…。

実際の映像は、アニメを実写風にしたという感じで、一つ一つはリアルだけど、
質量保存則が無視されまくりで、全体としては当然非現実な描写。
けど勢いで乗り切ってるので、不自然な感じがしない…というか割り切れる。
こういうのはもちろんアニメの得意分野なんだろうけど、実写でやってるところが評価できる。

戦闘シーンでは、動きはハードなんだけど、
ひたすら揺れたり、破片が飛び散ってたりで、
激しいのは分かるけど、意外と迫力を感じなかったところもしばしば。

重量を感じさせるような金属同士のぶつかり合いをもう少し見たかったかも。
あるいは飛び道具を有効に使ってみるとか。

メカデザインは感性の問題だと思うけど、
個人的にはやっぱりもっとスマートなほうがいいなぁ。
もし日本にやらせたら伝統的にこういうデザインにはならない気がする。

映像的にはこのくらいメカっぽいほうが面白いのかもしれないけど…
下手すると鉄クズの山に見えるわ(涙

ストーリーはオマケっぽい。
特に具体的な理系のシーンは嘘っぽいよなー。
コミカルなところはちょっと面白かったけど。

というわけで、10点中7点ほどにしとこう。
つまらなくはない。2時間半、メタルパワーを享受できる映画。

IEで日本語が入力できなくなったら

IE使ってるとフォームとかで日本語入力ができなくなったりする件。

Internet Explorerを使っていると、「あれ、日本語が入力できなくなっちゃった」というケースがあったりする。日本語を入力しようと、[半角/全角]キーを押しても半角英語の直接入力のまま。さてどうしよう──。

IEで日本語が入力できなくなったら試したい5つの方法

上記ページで紹介されている方法の他、
アドレスバーの右端にある「▼」を押すと直ったりする。
自分の経験上、かなりの率で直る。(ただしIE6。7は不明)

って、前にも書いたかなー、と思ったら書いてた…。

関連記事:
全角が出なくなったら

大局観とか

興味深い教訓を多く含んだ日本電産の永守社長が語った「起業社長の心得」

もしもこのモーターの消費電力が1%削減できたら全世界で節約出来る電力はタイ一国の消費電力に匹敵する。
だから永守さんは開発の連中に
「モーターの能率を1%上げろ。そのために部屋が暑いと仕事の能率が上がらんというんやったらクーラーなんか思いっきりかけたらええのや。」
といっているそうだ。
環境のためにクーラーの設定温度を上げるというような
「そんな小さな社会貢献なんかどうでもよろし、クーラーなんかガンガンにかけたらええのや。
それよりもモーターの能率を上げて大きな社会貢献をせんかいな。」

というこのアンビバレンツが面白い。

インパクトあるわー。

必ずしも全て正しいわけではないと思うけど、
いい意味での扇動になる。一国一城の主が語る言葉だ。

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