2006 12月 - しろログ

神林長平 - 膚の下

2006/12/13

膚の下
膚(はだえ)の下
を読んだ。

あなたの魂に安らぎあれ、帝王の殻に続く、火星三部作の完結編。
2004年出版なので、割と最近ですね。
あなたの~が1983年なので、実に20年越しで完結です。

時間的には、どんどんさかのぼっていく感じですね。
逆から読んでも面白いと思います。
ただ、個人的にはやはり、出版順がオススメです。

どの作品も、自己存在について問うていることに変わりは無いのに、
どんどんスケールが大きくなっているようです。
それでいて、主題がぼやけていない。

複数の人間の心情を描いたり、
PABと親子、のような複数のテーマが立つことなく、
ただ、成長し、問い、道を見つける慧慈を描ききっています。

問いに対する回答という点でも、割とぼんやりしていた印象の過去二作に比べ、
ふっきれたような明確さと決意を感じることができます。
ストーリー展開もまとまっていて読みやすく、
まさに20年分の重みがあり、完成度が非常に高いと思います。

われらはおまえたちを創った
おまえたちはなにを創るのか

どんなになりたくても、なれないものがある・・・
であれば、それになろうとするのではなく、
ただ、自分は自分であるべきだ。
膚の下の自分を感じるべし。

全ての、神たるクリエイターへ。

オススメ度★★★★★

関連記事:
神林長平 - あなたの魂に安らぎあれ
神林長平 - 帝王の殻

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箱庭ノベルズ初? ボイス付作品

2006/12/12

箱庭ノベルズIIで公開された作品より。

なんと、フルボイス!(笑)
男声版と、女声版で楽しめます。
こういう導入的というか、ちょっとした世界観を楽しめるボリュームもちょうどいいかも。

mp3でも結構スムーズにロードできるもんですね・・

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笠井潔 - 哲学者の密室

2006/12/09

哲学者の密室
哲学者の密室
を読んだ。

ミステリーと言えば、単に謎解きや、
犯人の心理に焦点を当てるものだと思っていたので、
本書のような、哲学を軸にしたものは新鮮で面白かった。

事件を現象学的に捉え、その本質を直感し、
多数成立しうる論理的推論から、
最も真実に近いものを選択していくという手法は
なんとなく知的な興奮を覚えるものではないでしょうか。

ここまで哲学的解釈が適用できて、
しかも、登場人物がその話についていける事件って
すげーって感じなのですが、まあ、そのためのお話だし・・ということで。

本書では、「自分を自分として存在させているもの」が
テーマの一つなのかなと思います。

人間を単なるモノとしての存在にとどまらないものにしてくれる何か。
それは、たとえば思想であったり、師であったり、愛する何かだったりします。

これが無くなったとき、
つまり思想が崩壊したとき、愛するものが何一つ無くなったとき・・
それは人がなんら意味を持たない、ただ「ある」というだけの存在になるということです。
あらゆる希望が奪われた強制収容所の囚人、
自分の信念が根底から覆された人間、
それは、ただ「ある」ものとしての存在です。

愛する対象を見出したときに、生まれてはじめて、ついに怖れの感情に目覚めるのだ。

これは、愛する対象を失うこと自体を怖れるのではなく、
それを失うことで、自分がただ「ある」ものでしかなくなることを怖れる、とも解釈できます。

「自分の存在可能性の中心点」を何にすべきか、
そもそも、ただ「ある」ことが何故恐怖なのか、
考えるネタがいろいろ出てきます。

オススメ度★★★★

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アベ・プレヴォ - マノン・レスコー

2006/12/06

マノン・レスコー
マノン・レスコー
を読んだ。

読んだのは勝見勝訳のマノン・レスコオ(1950年)。

アンドレ・ジッドは一応「フランス十大小説」の一つとしているらしい。

本作は椿姫の中にも出てくる本で、
それをたまたま古本屋の50円棚で見つけたので買ってみた次第。

マノンとグリゥの盲目的恋物語。
グリゥの金が尽きると、他の金持ちに走るマノン、
それでもグリゥはマノンを追いかけ、逢えばやはりグリゥを愛するマノン。
というのが延々続く、ある意味偉大な作品。

事件毎のグリゥの申し開きが、割と納得できたりするところもあって面白い。
特に、美徳に関する親友チベルジェとの議論は興味深い。
宗教的立場の美徳というものは、ただ信仰によってのみ
確かめられるものであるが、恋の幸福は体で感じられるという
グリゥの信念が語られる一幕。

そして、あらゆる罪の果てに、二人はアメリカまで渡り、マノンはそこで息絶える。
まさに地の果てまでも、という感じ。

この本を「慎み深くあれ」の言葉と共にマルグリットに贈る気持ち、
分かりますね・・・。

オススメ度★★

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箱庭ノベルズII ver0.54

2006/12/03

サウンドの仕様を変更させていただきました。
今まではWindowsのメディアプレイヤーを呼び出すような仕組みだったのですが、
どうも、環境によってはエラー窓が表示されたりもするようです。

既に作成された分については残そうかとも思ったのですが、
サイトの閲覧者などに余計な心配をさせる可能性もあるため、
全て変更することにしました。

ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします。

今後はmp3形式のみ有効です。
midやwavの処理は飛ばされます。

再生には、FLASHプレイヤーを利用します。
これにより、WinIE以外のブラウザでもサウンドの再生ができます。

ストリーミングしますので、多少ファイルサイズの大きいサウンドでも
プレイに耐えられるかと思います。

箱庭ノベルズII

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コマ録り

2006/12/03

何やってんだ、この人たち(笑)

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