三四郎
三四郎
を読んだ。

森鴎外の「青年」は、三四郎に影響を受けて書かれたらしい、ということで読んでみた。

引き込まれ方は、三四郎かな。
これが文豪のなせる技か!
という感じで読めた。(いや、鴎外も文豪だけど)

話は田舎から東京へ出てきた三四郎の身の周りの出来事だが、
「青年」よりは、小難しい話が無い分、読みやすい。
登場人物もそれぞれキャラが立っていて分かりやすい。

が、ところどころに仕掛けみたいなのがあって、
そこが深みをあたえているんだろう、とか思う。

萌えどころは小悪魔であり子羊(迷える羊)でもある美禰子。
恋になっていないけど、その前段階というか、
お互いにちょっと気になるな、みたいなところが
うまく描写されている。

そういう時期は長くないから
いかにも青春の刹那っぽくて良い。

そして、この微妙な関係の中に
「無意識の偽善者」が投じられている。
無意識の偽善者とは、ここでは無意識に別人になって行為する者ということらしい。
この場合はもちろん美禰子。

そりゃ、三四郎も翻弄されますよ・・

でも、展覧会の場面で野々宮さん(あるいは三四郎)を愚弄するシーンは、
三四郎には悪いけど、結構いい表現があるな、と思ったり。

無意識だからいいんですよね・・
意識的だったら単にいやな女ですよ。

あと、「三四郎は…」とか「美禰子は…」という表現が
突如「男は…」「女は…」という表現に切り替わる効果が面白い。

今まで三四郎視点だったのが、
一気に第三者視点で見ているような気持ちになる。

他にも表現や描写の端々に面白い所がある。
変な比較だけど、ドラクエなんかは本編と関係ない所でクスリとできる場所があって、なんとなく、それに似ていると思った。

オススメ度★★★

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夏目漱石 – それから