もう結構前の話ではあるのだけれど・・

「自分にコントロールできることと、できないことを分ける。コントロールできないことに関心を持ってはいけない」。ルーキーイヤーの松井の言葉だ。
あさがくナビ

「コントロールできないことに関心を持ってはいけない」という部分がすごく一人歩きしやすいところで、すごく危うい名言になってそうな気がしている。

例えば、
「業務のフローに問題あるけど自分にはコントロールできない。無関心でOK」とか、
「政治や行政に不満があるが、自分ひとりが選挙に行ったところで何も変わらない。無関心でOK」
「自分がこの決定をした結果の影響なんて分からない。だから無関心(無責任)でOK」
こういう理屈にすり変わりそうな雰囲気がある。

いや、待て。そんな理屈を、野球に対して人一倍努力家でストイックで真摯な松井が言うだろうか。

なお、続きを読むと

ヤンキース入団直後に不振だったころ、厳しいニューヨークのメディアについて聞くと、松井は「気になりません。記者が書くことは僕にはコントロールできません。コントロールできないことには関心を持ちません」と答えた。

イチローも、打率争いについて尋ねたとき「愚問ですね。他の打者の成績は僕には制御できない。意識することはありません」と話した

ここまで読むと真意が理解できると思う。
つまり、自分のプレーを高めることこそ重要であって、(その足しにならない)他人のアクションやリアクションには無関心でOK、ということだ。

自分を雇用している会社の不利益に無関心であってはいけないし、自分の暮らしに影響する政治に無関心であってはいけない。単なる見切り発車と、決断とは違う。

「コントロールできないことに関心を持ってはいけない」を思い出し、実践しようとする時は、それが自らの怠慢に対する逃げ口上でないか確認しなければならないだろう。